意識が覚醒したその時…… 「う゛ぐ、――…っ!?」 私の体は……十字架形に組まれた木材に両手と両足を縛りつけられているような状態だった。 ――まるで、磔刑(たっけい)に処されたイエス・キリストのような格好に、 心の中で芽吹く嫌な予感。 「―――っ!!!!」 頑張って動こうともがくけど……動いたのは、首から上と指だけ。 それ以外の場所は、鎖がきつく肌に食い込んでいて動かせない。