「………っぐぅ!!」 地面に叩きつけられた体が、鈍い痛みに悲鳴をあげる。 …と、とりあえず、抱えてた女の子は無事みたい……!! 私はその子を地面へ横たえると、男の子の方を見た。 彼は、ゆったりとした動作で地面に落ちていた包丁を拾い上げていた。 「………!!」 戦慄する私の前で包丁を逆手に持ち替えた彼は、そのまま私の方へ振り下ろそうとする。 慌てて飛びのこうとして…その時初めて、自分が足をくじいた事に気が付いた。