「――――!!」 予感のままに振り向けば、そこに立っていたのは 今、抱き留めた女の子と全く同じ格好をした男の子。 少し幼い顔立ちのその人は、私の顔を赤い瞳で見つめ――… 「ウザいウザいウザい……」 呟きながら、私の体を力いっぱい突き飛ばした。 「うわっ!!」 胸に抱えた女子生徒を放り捨てる訳にもいかず、それをまともに喰らってしまう。 刹那の間、宙に浮かぶ体。 私は女の子を抱えたまま、地面に倒れ込んだ。