地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




「――――!!」


予感のままに振り向けば、そこに立っていたのは

今、抱き留めた女の子と全く同じ格好をした男の子。

少し幼い顔立ちのその人は、私の顔を赤い瞳で見つめ――…


「ウザいウザいウザい……」


呟きながら、私の体を力いっぱい突き飛ばした。


「うわっ!!」


胸に抱えた女子生徒を放り捨てる訳にもいかず、それをまともに喰らってしまう。


刹那の間、宙に浮かぶ体。


私は女の子を抱えたまま、地面に倒れ込んだ。