地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




体育祭以来、【核】の力を取り込むようになってしまった私の霊力。

空気を赤く染めるほどの密度になったその剣を手に、体育裏へ飛び込んだ瞬間――…


びゅん!!


という音と共に、銀色の光が目の前で閃いた。


「ッ!!」


危険を察知した私は咄嗟にその場で踏ん張り、踵に力を込める。

慣性の法則で前になびいた数本の髪が、ひらりと宙に舞った。