地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




体育祭の時よりも大きくて強い、その気配。

反応した私の身体が、一瞬で総毛立つほどの存在感。


『……なんで今まで、気付かなかったんだろう!?』


思わず自問しながら、


「ご、ごめん龍真!!ちょっとお手洗い行ってくるね!!」

「え?あ、おいっ、」


龍真の制止を振り切って、全力で走り出す。