私は琥珀ちゃんにそう答えると、その大きな瞳を両手で覆った。 そのうちに、気まずい空気に堪えられなくなった蓮さんが兄ちゃんと琥珀を引きずって立ち去り、 やっと本来の姿を取り戻した厨二病喫茶。 「…や、やっと行った……」 「お姉……もう疲れたよ……」 私と芽有は、ぐったりしつつも気を取り直して再び仕事へと戻っていく。 『全く、兄ちゃんったら……教室で騒がなくてもいいじゃん!! 家に帰ったら文句言ってやる!!』 それぞれ、心の中でそんな決意をして。