地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




「龍真、ごめ……っ!!」


私が、もっと強ければ。

男子が立ち上がっていた事に……気付いていれば!!

悔しさに唇を噛み締めた時、私の視界に拳を振り上げる男子が飛び込んできた。

その拳の先は……私を庇う、龍真の背中。


「――…そんなの、

絶対にさせない……ッ!!」


それを見た瞬間、私は咄嗟に龍真の体を突き飛ばして私から離し。

その反動を利用して素早く立ち上がると、男子を睨み据えた。