「龍真、ごめ……っ!!」 私が、もっと強ければ。 男子が立ち上がっていた事に……気付いていれば!! 悔しさに唇を噛み締めた時、私の視界に拳を振り上げる男子が飛び込んできた。 その拳の先は……私を庇う、龍真の背中。 「――…そんなの、 絶対にさせない……ッ!!」 それを見た瞬間、私は咄嗟に龍真の体を突き飛ばして私から離し。 その反動を利用して素早く立ち上がると、男子を睨み据えた。