それは、いくら何でも酷いと思うよっ!! 私が文句を言おうと口を開いた瞬間、 「ちょっ、……ほみゃ!?」 「逃げるぞ」 龍真が、私の手を取って駆け出した。 引っ張られた状態の私も、転ばないように走り出す。 物凄いスピードでぐんぐん遠ざかっていく我が家。 そして――兄ちゃん。