膝をつく男。 その拍子に、男の手から赤い石がこぼれ落ちた。 足元に転がってきたそれを拾い上げると同時に、 「お姉っ!!」 芽有が、琥珀からもらった物――霊樹から作り出されたあの剣を投げ渡した。 私はそれを受け取ると、『鬼』の気配がするその石をしっかりと掴み直し、 「―――――せやぁっ!!」 石を………砕くッ!!