ふぇッと誰かの泣く声が聞こえる。




大丈夫と誰かがなだめる。




「・・・せいッ、目ぇ開けたッ。」




「小菅さんッ!!大丈夫?」




江藤先生の声だ。




なんで、なんでココはドコ?




「稀緒ーッ!!」




やっと完全に目が開く。




梨穂の方を向く。




「何、稀ー緒ッ♪」




奏斗もいる。




「心配かけてんじゃねぇよ、稀緒。」




名前を呼ぼうとするが、




大事な声が出てこない。




「小菅さん、起きましたか?」




病院の先生が入ってきた。