○●菜都未SIDE●○




あたしがはじめて稀緒に会ったのは、




中学1年生の4月。




英習の選抜クラスでだった。




会ったのは4月でも名前は知っていた。




いつもテストの成績が上位だったから。




予想通り、稀緒の発音は最高の物だった。




あたしは心を惹かれた。




その日にあたしは稀緒と打ち解けた。




ねぇ、稀緒。




稀緒と出会ってもう2年。




最初は稀緒は普通の女の子って思ってた。




でもね、本当は誰よりも傷ついていて




誰よりも人の脆さを知っていた。




自分は大した存在じゃないかもしれないけど




ずっと傍にいられたらって思ったよ。