「殿下!」 床に崩れ落ちた俺のそばにやってきた日向が俺の身体を支えるように寄り添う。 何の反応もできなくて、ただ日向に身体を預けている俺の目の前に立つ婆は俺を見下ろして。 「…認めてしまえば楽になる。殿下、認めなされ」 先ほどよりもだいぶ柔らかい口調のそれに、俺はそれでも首を横に振ることしかできなかった。 「…でき、ない」 だって、どうしたって。 「―――傷つけたくせに、愛しているなんて言えるか」 その言葉こそ、この気持ちを肯定しているのだとこのときの俺はわからなかった。