「常陸…!」
そこにいたのは小人サイズなんかじゃない常陸。
私がふらりとそちらに向かおうとすると、常陸は初めて見せる冷たい表情で私を冷ややかに眺め、こう言った。
「―――貴様もわからない女だな。俺のモノのくせに他の男にも愛想を振りまいて、いったいどうするつもりだったのだ?」
…貴様、と。
まるで初めて出会ったときのように私を呼ぶ常陸に、私はやっと違和感を抱く。
「………な、…?」
「貴様等人間が我らにとってどんな存在か、その体に教え込んでやらなければな、…なぁ?」
―――常陸がそう言った次の瞬間、私の身体は宙に浮き一瞬で自分の部屋に投げ出されていた。

