私がそう声を上げると、常陸はこちらを振り返ってこう言った。



「無様に床に寝転がっていたからな。夜中に目を覚ました俺が仕方なく拾い上げてやったのだ、感謝しろ」


「…その分だと風邪は治ったみたいねぇ、って何で小さいままなの?」


私がそう訊ねれば、常陸は身体ごとこちらに向き直り腕を組みながら答える。



「何度やっても元に戻らなかったのだ」






―――曰く、私をベッドに運んでからいつもの習慣で小さくなり、そのままもう一度眠って。
起きてから何度元に戻ろうとしても戻らなかった、とのこと。


具合は良くなったようでまずは安心したけれど、さらにまた厄介なことになったなぁと私は苦笑いを浮かべたのだった。