卒業式はつつがなく終わり、このあとの卒コンに向けて我先にと講堂をあとにしていく同級生達を見送るように座ったまま、私はぽつりとつぶやいた。
「…卒業したんだなぁ」
大学卒業、なんてこの大学を目指して勉強していた頃には想像もつかなかったのに。時間が過ぎるのは本当に早い。
…なぁんて、ね。
「透子」
私がぼんやりと天井を眺めていると、背後から常陸がやってきた。
振り返りながら返事をすれば、常陸はいきなり私にキスをする。
「ん!…ぁ、」
「………もう限界。帰るぞ」
そう言って私を横抱きにすると、熱のこもったまなざしで私を見つめて唇だけを動かし、こう伝えてくる。
『抱かせろ』、って。

