式典の間は講堂の外にいると言った二人と別れ、私は講堂の指定された席に座った。
窓から漏れる日差しは暖かく、もう春はすぐそこまで来ているんだと感じられて。
(………お別れか)
大学卒業をもって私は魔界に行く。
そうすれば簡単にこちらに来ることも、なくなる。
寂しいかと言われれば確かに寂しい。
だけど、常陸がいるから。
…常陸がいるなら、私はどこへだって行くよ。地の果てだろうが、魔界だろうが。
…そう思いながらまぶたを閉じた頃、卒業式典の始まりを告げるアナウンスが流れ、ざわめいていた空気がしんと静まり返っていく。
最後の一日が始まる、と。
周りの同級生とはまた違った気持ちで私はその場にいた。

