終わらない恋になれ






すると、小さな声でつぶやいたつもりが案外響いてしまったらしく、日向さんの手が止まる。
そして微笑みを一切なくした真剣な顔で私に視線を向けてきた。



「…透子様。わかりませんか?」


「え?」


「殿下は変わられました。…透子様が変えてくださったのですよ?透子様が、殿下を“殿下”としててばなくただの男性として、ありのままに接してくださったからこそ殿下は透子様を愛するようになったのですから」






諭すように、柔らかく。それでもはっきりとそう言いきる言葉が、私の胸に染みていった。
気づけば泣いていて、そんな私の頭を日向さんの手がそっと撫でる。



「さ、こちらをお飲みになってお休みください。目が覚めた頃には殿下も戻って参りますし、明日は晴れの舞台ですからね」


そう言われ、日向さんの調合した薬を飲めばみるみるうちに眠気がおそってきて、私は意識を手放した。
…夢を見ることもなく、ぐっすりと。