「俺が即位して王となる、そのときに俺のそばにいるのは透子だ。透子以外考えられない。―――だから、透子の寿命を延ばすためにも透子にヴァンパイア化してもらいたい」
…常陸の声が、やけに遠くから聞こえたような気がした。
(“ヴァンパイア化”、だなんて………)
予想もしていなかった言葉に何も返せない私を見て、常陸は小さく笑った。
「…人間としての生を捨てることになる以上、簡単に決断してほしくはない。だから今まで言えなかったんだ」
心臓がうるさい。
動揺している、なんて知られたくないのに私は常陸を直視できなかった。
「―――ひ、たち」
でも、心は決まっているの。

