空いているほうの手でひらひらとなびくワンピースの裾を押さえていると、それに気づいた常陸が苦笑いを浮かべて私を見ていた。
「その姿も新鮮だな」
そう言って私の頬に手を添えるから、常陸に触れられてる部分に熱が集まっていく。
「ちょ、…ここ外だよ!?」
「透子から甘い香りがするから我慢できなくなった」
常陸はそう言ってだんだん顔を近づける。
気がつけば通行人も足を止めて私たちの行く末を遠巻きに見ている。
そうこうしているうちに常陸との距離はもう指一本分あるかないか。少しでも動けば間違いなくキスすることになってしまう。
「なぁ、透子。………キスさせて?」
常陸の物欲しそうな甘い声に私が羞恥心でいっぱいになった、そのときだった。

