会わないって決めたのに。 ましてや、触れるなんて。また血を啜ることなど考えていなかったのに。 ―――もう耐えられない。 俺のものになって。 俺の、そばにいてよ。 ―――俺たち以外の気配の消えた広間。 透子を抱き締めて、血が止まる頃にはあの甘ったるい香りとは別の甘い香りが鼻に届くようになった。 それに気づいた俺が首筋から顔を離し、透子の閉じられた瞳を見ていると、ゆっくりとまぶたが動き出す。 そして俺の姿を確認すると、透子は花のように笑む。