すでに卒業に必要な単位をほとんど取得済みの私は、今回の試験にすべて合格すれば後期からは授業がなくなるということもあって必死で勉強したのだ。 そのおかげか手応え十分で、うなだれる友人たちの姿を見つつもほっとしていた。 「透子、またね〜!」 「うん、じゃあね」 それから、同じ試験を受けていた友達と別れ、私はひとり構内を歩いていた。 すると目の前から見慣れた人の姿が迫ってくる。 (暁――…) そう。 あの日以来なんとなく敬遠していた暁がこちらに向かってくる。