―――紅く光る月の光は見ている者を魅了するチカラがある、なんて。
今日に限ってそんなことを思ってしまったから。
「つ、かれたぁ〜………」
私、深川透子はそう言いながらアルバイト先であるファミレスの裏口を抜けた。
只今23時を過ぎたところで、くたくたになりながら自転車の鍵を外す。
(明日は大学もバイトもないし、ゆっくり寝ててやる〜!)
そう考え、ふと夜空に視線を向ける。
星もあまり見えない都会の空に、月がぽかりと浮かんでいた。
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