私の宝(15歳で母)

「あーあ、服びちょびちょや」

本当や…

「んっ、ごめ」

服を濡らしてしまった事に悪いと思い、武から離れようと、体を離していくと、

「ほら、落ち着くまで待っといたる」

手を引かれ、また、武の胸へと引き寄せられる。

「ありがとう。ごめん」

何だかんだいっても、結局は、私に優しい武。

何かあれば、いつもこうやって私に休まる場所をくれる。

触れ合っていると不思議と安心していく心。

こうして、武のおかげで何とか涙が引いていった。

落ち着いていく頭の中、良く考えてみれば、ここは外。

うわ、誰も通らんくて良かった。

人通りがあまりよくないところで本当に良かった。

号泣しておかしい私を誰かが見て、警察が来なくて本当に、良かった。

と、心底思う。