【完】甘々100%②



「この前…南さんと付き合うって…言った」


「…!あれは…「わかってる!わかってるの…」



 再び遮られた言葉を、カナちゃんは本当にわかってくれているのだろうか。



「雪夜がちゃんと、私のこと好きでいてくれてるのはわかってる…伝わってるよ…、でも…」



でも?



「怖い…人の気持ちは変わってしまうものだから、そのいつかを考えると、怖くてたまらないの…」



カナ、ちゃん…。


全て言い終えて、再び泣き始めたカナちゃんがその場にしゃがみ込む。


顔を隠して、小さな背中を震わせながら涙を流すカナちゃんに、酷く胸が痛んだ。


俺は…なんてことをしてしまったんだろう。


どうして、気づいてあげられなかったんだろう。


あの南の一件を、終わったものだと考えていた。


でもそれは、俺だけだった。