「ち、違う!雪夜は何も、悪くないよっ…!」
漸くこちらを見てくれたカナちゃんは、目が赤い。
どうしたの?何を考えてるの?俺には…関係ない?
「ご、ごめんね急に取り乱しちゃって…温泉行こう!」
「カナちゃん」
俺の手を握り行こうと催促するカナちゃんの肩を、そっと掴んだ。
静かに目を見つめれば、その瞳が困ったように揺れる。
「好きだよ」
「雪、夜…?」
「お願い。一人で悩まないで。俺頼りないけど、カナちゃんのこと守りたいんだ。カナちゃんだけを支えたいんだよ。だから…小さなことでもどんなことでも、俺に話してくれないかな…?」

