どう、したんだろう…?


急に男っぽくなる雪夜に、ドキドキと高鳴る鼓動。



「カナちゃん…ほんと何着ても可愛って。他の野郎に見せたくない」



私を見つめる雪夜の瞳に嫉妬が混じっていて、ドクンっと心臓が音を立てた。


可愛…って、やきも、ち?



私なんかを可愛いっていう物好きは雪夜くらいって何度も言ってるのに…


強く抱きしめられ、身動きが取れなくなる。




「あんまり人もいないし、誰にも会わないってば」


「…何つーか、最近ほんとに思うんだ」



私の首に顔を埋め、苦しそうに呟く雪夜。



「こうやって、カナちゃんのこと閉じ込めておきたいって。出来ることなら、他の誰にも見せたくない」


「雪、夜…?」


「なーんて…ごめんね?こんなん言われても困るよね。よし、温泉行こっか?」



申し訳なさそうな顔をして、手を握りながら歩き出そうとする雪夜。


…雪夜?


なんだか、様子が変…。