私とは、別世界だ。
ーーーズキン、と、胸が痛む。
って…ダメダメ…!
今から旅行に行くのに、こんなネガティブになってちゃダメ…!
「どうしたの?カナちゃん?」
「っえ?…な、なんでもないよ!」
一人でぼーっとしてしまっていたからか、雪夜が心配そうに顔を覗き込んでくる。
慌てて首を振れば、「そっか!ならいいんだけど!」と笑顔を向けられた。
…ドキっ。
かっこ…いいなぁ…。
雪夜はきっと…どこにいってもモテるんだろうな…
雪夜には、可愛くて、素直で優しくて、育ちの良い女の子が似合いそう…
…なーんて、もう、最近…そんなことばっかり…。
私、こんなにマイナス思考だったっけ…?
「温泉楽しみだね!!」
「うんっ…!楽しみ!」
笑顔の雪夜に、私も笑顔を作ってそう言った。
ーーーーー…
「うわぁ…!凄い!広い綺麗豪華!!」