『じゃあ南と付き合うわ』



…大丈夫、大丈夫、今は私のそばにいてくれる。


雪夜はここにいる。


いつかいなくなっても、今は私の…だもんっ…



「なんにもないよー、ふふっ、二人きりになれなかった分を充電してるの」


「なに、それ…また可愛いこと言うでしょ。またキスしちゃうよ」


「うん。…されたい…」


「っ…もう、ほんとに知らねーから」



再び、乱暴に重なる唇。



永遠なんていらないの。そんなものないってわかってる。



『カナコ…お願いだから出て行って』


『もう帰って来ないでね』



だから…お願い、雪夜…


少しでも長く、私のそばにいてっーー…




いつまでも忘れないように。

この体温をいつでも思い出せるように。


私はきつく目を閉じて、溺れるようなキスを交わした。