カナちゃんと海はすでに二人の世界に入ってしまい、俺の視線にも気づいていない。
あー、暇…
「つーかさ、お前が海に教えたらよくね?有川って馬鹿なの?」
「あ?んなわけねーだろボケ。俺一応Bだから。ノー勉で」
最後の部分を強調し、菓子を片手に雑誌を読む有川。
そんな自信あるなら、てめーが勉強教えてやれっつーの。
「お前が海の彼氏だろ?勉強くらい教えてやりゃーいーじゃん」
「彼氏って…まあ別にそっちの方がしっくりくるけど…俺教えんのとか無理。理解して勉強してねーし、直感でやってんの」
「意味がわかんねぇ…」
とりあえず、こいつも馬鹿だということだけがわかった。

