伊吹が顎で合図すると、タッタッタッとこちらに走ってきて雪夜の前にたつ海君。 何やらポケットから取り出し、それを雪夜に差し出した。 ……ん? 「う、うんわかった!……ほら雪夜」 「……は?なんで俺のケータイ」 海君の手には、雪夜のケータイ。 なんでお前が持ってんだよっとでも言いたそうな顔の雪夜を、何故か伊吹がどかっと殴った。 い、伊吹……ちょっと手加減……