雪夜の足が、ピタリと止まる。 最後の言葉くらい、聞いてくれるだろう。 雪夜は優しいから……そんな雪夜が、ホントにホントに…… 「…………好きっ……」 …………大好き。 驚いたような表情を浮かべ、雪夜が振り返りこちらを見る。 シーン……と静まりかえった教室の中、羞恥も忘れるほど、雪夜しか見えなかった。 【続く】