などと嘆いているキャリーに、首輪に手紙を入れるカプセルをつけた
  パステルピンクの小さな鳥が手元の芝生にとまった。

  「わぁ!シャインもぅ手紙書いてくれたんだ!」

  少々荒々しく、小鳥の首輪についているカプセルから手紙を取り出した。

苦しかったのか、動きが鈍くなった小鳥になど眼中に入らないキャリーは

  手紙に愛おしくキスをした。

  「・・・シャイン・・・。」

  頬を瞳と同じ色に染め、微笑んでいるキャリー。

  が、それと同時に少し悲しそうな印象も浮かばせた。

  「あぁ~っ♥ありがとっ!ピーチっ!」

  桃色の小鳥の名は”ピーチ”というらしい。

  キャリーはピーチにポケットに入っていた小物袋から、

  パン屑を手のひらに乗せ、ピーチに食べさせた。

  驚くほど早くえさに食いつくピーチに、

  「こらこら、急がなくてもこれ(パン屑)は逃げないってば。」

  優しく、ピーチに笑顔を見せた。

  「ピーチにはホントに感謝だよね~。」

  遠くの森を、キャリーは眺めた。

  キャリー邸は大きな森に囲まれている。

  
  「ピーチじゃなくて私に感謝して欲しいわ。」

  突然の声に、キャリーは微動だにせず、

  ゆっくりと振り返った。