レトマンジャロ邸の珍しい造りに、魅入りながら、

 レース家と使用人は、レトマンジャロ家が待つメインルームへと行く。


 キャリーは、あまり乗り気ではなかったが、

 いつも着ない、さっぱり系のドレス。

 パステルライトブルーを強調として、
 ピンクが少ししかない。
 レースなど無くて、フリルやリボンも少ない。

 (・・・こんなダサいドレス・・・嫌・・・。)

 が、もう先日のようにわがままは言えない。



 黙って、両親の後ろについていくだけ―――・・・。