エデンの園の秘密な果実


 「『強制的に』・・・か。」

 キャリーは、カネリア自身が言った、

 『無理には連れて行かない。』

 という言葉が、頭の中をグルグルしていた。

 「・・・嘘ばっかり。」

 キャリーの目に、涙がにじむ。

 「・・・お兄ちゃんだったら、こんな罰与えられないんだろぉなぁ・・・。」

 一粒の涙が、地面にこぼれる。

 キャリーは、瞳を閉じながら、
 思い出した。

 あの日までのことを・・・。