「どうした?キャリー。」

 「ッ―――・・・!! ・・・ごめんなさい、パパ。」

 気付くと、キャリーの顔を覗き込んだカネリア。

 「さっきまで寝てたから、ボーっとしているんじゃない?無理しちゃダメよ。」

 (アンタは無理して倒れちゃえば?)

 心で、思っている・・・キャリー。

 「とりあえず、俺たちは着替えをすましてくる。できるなら、無理せず勉強を進めなさ   い。」

 (本当は勉強をしろ・・・って言いたいんでしょ?ハッキリ言いなさいよ。)

 「はい。今日の分をし終えたら、食事に行きます。
  ・・・でわ、失礼しますね。」

 ニコニコの笑顔で、ひとつひとつの言葉を大切に言うキャリー。
 ・・・普段のキャリーでは、ない。

 キャリーは、階段を上って行った。