ミーナは、キャリーの部屋へ行ったら、
 メイド・執事・使用人が、十数人、起きたキャリーのまわりに群れていた。

 「あ、ミーナ。・・・あなた、この理由しっているんでしょう?教えなさい。」

 メイド長、アリアだ。

 『教えなさい』

 その一言に、動揺するミーナ。

 「はい。お教えします。」

 そうは言ったが、ミーナは嘘をペラペラ。

 良心が痛むミーナだが、ドロシーとの約束なのだ。


 突然の荒天に、気を失って頑張ってミーナがベッドまで連れてきた。
 ・・・となった。


 誰も疑わず、そのままキャリーの様子を気をつけて見る。という事になった。

 (・・・みなさん、すみません。でも、事実を話すとみなさんに心配がかかるか      ら・・・)

 そう言い聞かせたミーナは、他のメイド・執事・使用人と一緒に部屋を出ようとした
 その時・・・。

 「ミーナ」

 ミーナは、後方から声に振り向くと、キャリーが申し訳なさそうな顔をしてこちらを
 じっと見ていた。

 ミーナは女の子だが、ドキッとなってしまった。

 「・・・なんでございますか。キャリー様。」

 ビクビクしながら、訪ねた。

 「・・・さっきはゴメンね。私のただの八つ当たりのせいで・・・。」

 「いぇ・・・。いいんです。もう出て行きますので・・・。」

 「そのことなんだけど・・・その・・・・もう少し・・・ここにいても・・・いいのよ   っ?」

 ミーナはキャリーそう言った直後、
 
 もう・・・正直にいいなさいよ・・・私!

 と呟いたキャリーの一言を聞き逃さなかった。

 「ほっ・・・本当ですかっ?!いいんですかっ!?」

 目を丸くして驚いているミーナ。

 「えっ・・・ええ。・・・いや、ううん。あなたに、いてほしいと思ったから。」

 やっと正直に言えた。とでも言っているように、微笑むキャリー。

 「ありがとう・・・ございます・・・!」

 ポロポロと泣き出すミーナに、

 「ゴメンね。そんなに追い込んでたのね、私。・・・私の胸で泣いていいわよ。」

 「すみません・・・。よろしくお願いします・・・キャリー様あ・・・!!」

 そうそう とキャリーは、

 「様じゃなくて、お嬢様で良いわよ。ミーナ。」

 「これからも、お世話になります!キャリーお嬢様!!」

 ミーナは、天使の笑顔でキャリーに、そう言った。

                  第七話(完)