それは、男が持つには多少抵抗のあるものだった。

  林檎のような果実のシルエットをしたペンダントだ。
  シルエットの中には、大きめのパステルピンクの宝石。
  その色は、キャリーの瞳の色によくにた色だった。

  「これをキャリーに渡しといてほしいんだ。」

  シャインは、真剣な瞳でドロシーに頼む。

  「・・・了解。任しといてっ!絶対あの子喜ぶわ。」

  ドロシーは、笑顔をシャインに向ける。

  「・・・あぁ。ありがとな。」

  シャインはそう言ってから・・・。

  「・・・あとさ、こう伝えてほしいんだ。」

  ドロシーはシャインを見上げる。

  「『大好きだ。いつか会える日が来たら、いっぱい喋っていっぱい笑おう』って」

  少し照れたようにシャインは言った。

  「・・・わかったわ。まったく、お熱いわねぇ~。」

  ドロシーは不敵な笑いをシャインに見せる。

  「ッ――――・・・!!・・・でも好きなのは確かだからっ。」

  「・・・わかった。その想い、ちゃんと伝えてあげる。」

  コクンと小さく頷くと、バイバイと言ってドロシーは帰国した。

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