エデンの園の秘密な果実



  ドキ――――・・・。



  ウォレストの心拍数がほんの少し早くなって、鼓動が高鳴った。

  「って、一応私ディエアヨルドの住民ですよ~。」

  その言葉に、シャインは激しく動揺した。

  「お前っっ・・・・マジかよっ!!!!」

  「?!」

  驚きを隠せていない二人。

  「本当よ。ついでに姫と心からの親友。」

  フッと、シャインに微笑んだ。

  「おっ・・・前っが・・・っドロ・・・シー・・・か?」

  ポツポツ・・・とシャインは言葉を発する。

  「right.・・・正解♥」

  あひる口にして、ニヤリと笑うドロシー。

  「・・・よくここアンデフィドラ国に密国できたな。」

  ウォレストが言った。すると、

  「そうそう。そのことだけど・・・あの男が番人はおすすめしないわ。」

  ドロシーは素直に言った。

  「あ?なんでだ。この国のお偉いさん共が決めんだぞ?」

  ・・・アンデフィドラへの尊敬さがまったく現れない。

  「だって変幻した私に気づかないし、ちょっと誘惑しただけでコロッよ。」

  右手で、わざと掌を半回転させて馬鹿らしさを表した。

  「・・・俺の国の奴が―――・・・すまなかった。また検討しとく。」

  シャインは、軽くドロシーに頭を下げた。

  「・・・おい馬鹿王子。こんな股ゆるそうな女に頭さげんな。アホぅ。」

  すると、ドロシーは

  「あら?これでも私、処女よ?・・・あなたは見た目からしてDTだけど。」

  こう言った。

  「ぁん?ディーティーってなんだよ?」

  ウォレストは問いかける。

  するとドロシーは目を見開き、

  「童貞。」

  ・・・沈黙が流れた。

  「それと、あなたもでしょう?シャイン。」

  ドキィッと動揺するシャイン。

  「・・・否定はしない。」

  ボソ・・・と呟いたシャインを、ドロシーは思いっきり笑った。

  「アッハッハ!安心しなさい、シャイン。“あの子”も処女よ。」

  ガタッ!!と、近くの椅子にぶつかるシャイン。動揺しまくりだ。