「キャリー・・・キャリーっっ・・・!!!!!」

 夜の町に、シャインの声が響く。

 今は、もう“ユーリ”と呼ぶ余裕さえない。

 「違うっ・・・キャリー・・・俺はっ・・・!!」

 シャインは息を整えるために足を止めた。

 中腰になって、手で膝を支えてハァハァと息を整える。

 「アイツが・・・行きそうな場所・・・。」

 シャインは高速で頭を働かせる。

 「・・・まさか・・・。」

 シャインは先を見つめる。

 その視線の先には・・・森。

 「でも・・・アイツなら・・・。」

 シャインは、足を走らせた。