ウォレストの部屋の前に立つドロシーは、つばを飲み込む。

 実は、ウォレストの部屋に入るのは初めて。

 シャイン以外、ウォレストは自分の部屋に誰も入れないのだ。

 「・・・んっ。」

 小さく頷いて、ドロシーはドアをノックする。

 が、応答無し。

 「・・・んっ?」

 首をかしげるドロシー。

 「は―――・・・入るわよ・・・。」

 カチャッと小さく音を立て、ドロシーはドアを開けた。