「おじゃましまぁす!」

 キャリーが大声で入る(笑)

 「は~い!えらい可愛い声のお客さんだこと~。」

 そう言って、奥から女性が出てきた。

 この女性こそが、“あの店主(笑)”の奥さんの、

 『リミ・ヒィルク』だ。

 「なんの野菜がいい?それとも果物?」

 優しい笑顔で聞くリミ。

 「あ・・・申し訳ないんですが、今日はそれが目的じゃないんです・・・。」

 申し訳なさそうにドロシーが言う。

 「?私んトコの店八百屋なんだけど・・・。」

 「あ、そうじゃなくて・・・。」

 ドロシーが焦って言う。

 「お宅に、いらない家具とかありませんか?」

 シャインが、後ろから顔を出した。

 「あ!あの時の背の高い子!!」

 「ティーキですっ。」

 アハハと笑うシャイン。

 すると、店主の男が奥からでてきた。

 「リミー?どこだ~・・・ってあ!ティーキじゃねぇか!」

 「ご無沙汰してます!」

 頭を下げるシャイン。

 「おうおうっ。おっ!なんだ!ヴァンもいるじゃねーか!」

 ガハハと笑う店主。

 「俺の事・・・よく覚えてたな。」

 ボソッとつぶやくウォレスト。

 「おう!あの無愛想な坊主だろ!印象深(ぶけ)ぇんだよ」

 そう言って、豪快に笑う店主。

 「もう!そんなこと言うんじゃないよっアンタっ!」

 リミが小突く。

 「これ、アタシの旦那。“ジョン・ヒィルク”。」

 苦笑いで紹介するリミ。

 「おっ!今日は女の子もいるじゃねぇか!」

 ハハハと笑うジョン。

 「マリー・チェウィーズです。」

 ニッコリ笑って言うドロシー。

 「で、この子が・・・。」

 ドロシーがキャリーの方を向く。

 すると、あんなに元気だったキャリーが、急にギクシャクしはじめた。