「・・・で、何しに来たの?アンジュ。」

 ミルと手を繋ぎながらアンジュに聞くレイナ。

 「そうそう。この4人がこの町に越してきて、家具が全然なくて・・・。
  誰か譲ってもらえる人いるかな?」

 アンジュが遠慮がちに言う。

 「ゴメンね。私のとこはちょっと無いけど・・・。
  八百屋のおじさんとこならあるんじゃない?」

 レイナが微笑みながら言う。

 「八百屋のおじさんって・・・奥さんがリミって言う人の旦那さん?」

 シャインが聞く。

 「よく知ってるわね!あの人いい人でしょう?やさしいし、まけてくれるし・・・。」

 ハハと笑うレイナ。

 「じゃあもう行こっ!レッツゴー!!」

 キャリーがスタコラ走っていった。

 「あっ!待てってばぁっ!!」

 シャインも追いかけていった。

 「私もお願いする~!」

 ドロシーも後ろから追いかけていく。

 ウォレストも、両手をズボンのポケットに突っ込みながらついていった。


 4人が行ったあと、アンジュがレイナに、

 「レイナさん。あの黒髪ポニの男の子の“ティーキ”と、
  ピンクの目の“ユーリ”付き合ってるのよ!」

 「そうなのっ!青春ね~。私にもそういう時期あったわぁ。」

 レイナがうっとりしながら言った。

 「ふ~ん・・・。ティーキお兄ちゃん、ユーリお姉ちゃんと“コイビト”なんだ。」

 ミルも、地味に頭の片隅に置いておくのだった。

             第二十四話(完)