大掃除が終わった頃には、もう空がオレンジ色だった。

 エディー以外は、汗だくだった。服が背中に張り付いて気持ち悪いらしい。

 「みんなお疲れ様!ご褒美にオレンジジュースよ~!」

 アンジュがおぼんにオレンジジュースが汲んである氷入りコップを持ってきた。

 コップは汗をかいていて、中のオレンジジュースを引き立てる。

 「やった~!オレンジジュース~♪」

 キャリーがゴクゴク飲む。

 「子供っぽいけど・・・今は勝利の美酒に見えるわ!」

 ドロシーが笑っていう。

 「って俺ら未成年だぞっ!マリーっ!」

 笑いながら一気飲みするシャイン。

 「・・・♪」

 ウォレストは以外に気に入っている。

 それを見て、微笑のアンジュ。

 「ここまでしっかりしてくれると思わなかったから・・・今日も一応私の家で寝てね。
  」

 アンジュが、エディーを撫でながら言う。

 「ごめんなさい、アンジュ。明日家具とか・・・。あ、でもお金とか・・・」

 ドロシーが悩む。

 「大丈夫よ。明日みんなで町の人達に頼んで譲ってもらいましょう?」

 「何から何まで本当にありがとう・・・!」

 キャリーが頭を深く下げる。

 「いいのよ。だって私達お友達でしょう?」

 ニコッと笑うアンジュ。

 「・・・フッ。」

 コップを揺らして、中の氷をコロコロと遊ばせながら優しく小さく笑ったウォレスト。

 「何で笑うんだよ~ウォレストぉ~。」

 ほっぺをふくらますシャイン。

 (かわい・・・♪)

 ↑キャリーの心の思い(笑)

 「“お友達”じゃなくて、“仲間”だろ?」

 ウォレストが、珍しく優しい笑みで言う。

 「・・・そうね。」

 アンジュも、微笑んだ。

            第二十三話(完)