アンジュがウォレストを抱きしめた。

 「・・・ヴァン君の事、全然わからないけど・・・。でも、小さい頃から
  甘えられなかったんだよね。・・・無謀な事言ってごめんね。」

 ギュッ・・・と力を込めるアンジュ。

 ベビーベッドに寝転んでいるエディーは、ウトウトしながらボーっとその状況を見てい
 る。

 「―――母さん・・・。」

 ウォレストは、無意識にそうつぶやく。

 が、すぐハッと気付き、

 「だっ・・・抱きしめんなっ!!わかったフリしてっ・・・!俺はアンタの事嫌いだか
  んなっ!!」

 そっぽ向くウォレスト。

 「・・・でも、しゃあないから許してやるよ・・・。」

 フンッと、わざと荒く鼻息を立てる。

 キャリーとドロシーは、目を見合わせて、微笑んだ。