勝手に入ってきたローズは、テラスの白いイスに座ってキャリーを見た。

  「・・・シャイン君とはどうなの?」


  「おっ・・・叔母様っ!」

  ニヤリと不敵な笑みを見せるローズは嫌味なほど美しい。

  実は、シャインとの関係を打ち明けているひとは

  ”ドロシー”と”ローズ”・・・この二人なのだ。


  手紙の事がローズバレて、泣きじゃくっていた(当時15歳)
  キャリーを、ローズは叱ったりはしなかった。

  「キャリーがもう恋してるなんて・・・。私に教えてくれなかった事が
   ちょっぴりさみしいな・・・なんてねっ!」

   と、笑ってくれた。

   「だれにも言わない。」とも、言ってくれた。

   キャリーは、正直実の父母よりもローズが好きだ。

   やさしいし、怒るとこはしっかり怒ってくれる。