「はい失礼するぞ~。」
ウォレストが問答無用にいきなり入ってきた。
「ちょっ・・・!!///」
ドアの向こうで、驚いているシャイン。
「もう終わったからいいけど、今度はノックしてよ?ティーキんトコと一緒じゃダメなの
よ?ユーリもいるし。」
ドロシーが、顔色一つ変えず言う。
キャリーは、顔を真っ赤にして、口を開けたままで固まっている。
「へーへー。俺のネクタイ忘れたんだよ。」
ウォレストがリビングでネクタイを締める。
「あら?終わった?」
アンジュもやってきた。水を使っていたのか、腕まくりをしている。
「はい。長々すみません。」
苦笑いのドロシー。
「いいのいいのっ!さっ、朝ごはん用意したわよっ。早く食べる食べるっ!」
笑って、キッチンの方に指を指す。
「あっ・・・朝ごはんまですみませんっ!!」
ドロシーがわてわて焦る。
キャリーとシャインも頭を下げる。・・・嫌々ウォレストも。(笑)
「いいってば!久しぶりのお客さんだしっ。あっ、それと敬語はなしにしよっ?」
「そっ・・・それはダメっスよっ!」
シャインが激しく否定する。
「そうですよっ!年上だし、恩人だしっ!」
キャリーも言う。
すると、それを見計らったように、アンジュは言う。
「じゃあ、その恩人のお願いを聞くのが、筋じゃないの?」
ニヤッと笑った。
ハッ・・・と気付く3人。残りの一人は、朝ごはんのプチトマトを盗み食いしている。
「さっ!堅っ苦しい事はおしまいね。ヴァン君も早く食べたがってるし、どうぞ。」
アンジュがベビーベッドから、赤ちゃんを抱きあげた。赤ちゃんは起きている。
「じゃあ・・・いただきます。」
朝ごはんは、トーストと目玉焼き、そしてプチトマト入りのサラダだった。
「・・・うま。」
ウォレストがボソッとつぶやく。
「本当?ありがとうっ。」
哺乳瓶のミルクを、赤ちゃんにあげながら言うアンジュ。


