男二人がお風呂から出てきたら、女子組2人(キャリーとドロシー)は、
 既に寝ていた。

 「あ、マリーちゃんとユーリちゃんは、もう寝ちゃったわ。」

 優しく笑うアンジュ。

 「あ、そっスか。すみません。」

 ウォレストが言う。

 すると、シャインがボソッと言った。

 「何で・・・俺らの事、何も聞かないんスか?・・・どうみても怪しいし。。。」

 うつむき気味で言う。

 ウォレストが、黙ってシャインの方を向く。

 「仮に、俺らがアンジュさんの命狙ってたらどうなんスよ?」

 シャインとウォレストのこめかみあたりに、汗が流れる。

 すると、アンジュはプッと笑った。

 「私の命が狙われてたら、今頃殺されてるわよ。」

 そう言って、フフッと笑った。

 「それに、町外から来た人に対して、その人が嫌になるようなことはしないってこの町
  の法則のようなものなの。
  きっと何か理由があるんでしょう?だったら、聞かないわ。」

 アンジュの微笑みは、優しかった。

 「・・・すンません。変なこと聞いて。」

 シャインが頭を下げて言った。

 
 「いいのよ。この町に来る人ほとんどがそう言うもの。
  ・・・さ、あなた達も寝たほうがいいんじゃない?明日は大掃除よ!」

 わざと、自分の二の腕を持つアンジュ。

 「ありがとございますっ!」

 シャインがニッ!と笑って言った。

 ウォレストも、フッと微笑んで頭を下げた。

 「おやすみなさい。」

 そして、夜は更けていった。。。


               第二十話(完)