4人は、汽車に乗っていた。

 「みんな、お金持ってるの?」

 キャリーが3人に聞く。

 「「「一応」」」

 そろえて答えた。

 「ゴメン・・・。私少ししか持ってないけど・・・。」

 申し訳なさそうにキャリーが言う。

 「いくらぐらい持ってるの?」

 ドロシーが聞く。

 「一階建ての一軒家ひとつしか買えないぐらい。」

 ・・・キャリーに嫌みはない。

 「だよな。姫に悪気はないもんな。」

 ウォレストはため息をついて言う。

 「?」

 「ううん。なんもない。気にすんな、キャリー。」

 そう言って、頭をなでるシャイン。目をつぶって嬉しそうなキャリー。

 「ところで、どこ行くの?」

 キャリーは、まだ聞いていなかった。

 「私たち3人で決めたんだけど・・・」

 「うん。」

 「こっちの地方の真逆・・・西の国の・・・。」