「喋んないでっっ!!!!」

 キャリーが片手をリチャードの方に向けた。

 すると、小さな暴風がリチャードにぶつかった。

 「ぐはっっ!!!」

 3mほど、リチャードは飛ばされた。

 「っ?!・・・キャリー、お前・・・?」

 シャインが驚いている。

 「・・・それ以上喋ると、もっとするから。」

 そして、リチャードは言った。

 「わかったよ・・・。この事は聞かなかったことにする。」

 そう言って、リチャードが城に戻ろうとした時・・・

 「リチャード!!」

 ふいにキャリが呼んだ。

 「なんだ?」

 「・・・ありがとうっ・・・!」

 キャリーが、声を絞り出して言った。

 「・・・幸せになれ。・・・さぁ、もう行け。」

 「うんっ!!」

 そう言って、リチャードは城に戻った。

 「・・・ウォレスト達んとこ行くぞ。」

 「・・・うん。行こう。」

 そう言って、二人はドロシーとウォレストのところに行った。

 キャリーとシャインは、しっかりと手を握り合っていた。

              第十九話(完)