エデンの園の秘密な果実


 城の外へ出てきた。

 キャリーは肩で息をしている。 一方、仮面の男は息ひとつ乱していない。

 「ハァッ・・・ハァ・・・。」

 右手を胸元に添え、息を整えている。

 片目で奥を見ると、少し遠くに側近らしい仮面の男が立っていた。

 (そういえば、もう一人の仮面の人、ちっちゃいなぁ・・・。)

 そう思っていると、もうキャリーはハァハァ言っていなかった。

 (私は・・・どういう言動をとればいいのかな・・・?(汗))

 戸惑っている時だった。



        突然の懐かしい声。


       忘れずにいた、あの声。


      忘れたい時もあったあの声。